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新聞掲載記事の紹介

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新聞掲載記事の紹介

新聞に掲載された記事をご紹介します。




2税で市民活動を活発に「1%支援」提言に盛る条例検討会 来月、上田市長へ提出
 2006年4月19日 北海道新聞夕刊


市民活動促進条例提言へ資金や人材支援狙い
 2006年4月20日 北海道新聞朝刊


札幌市の市民活動促進条例案 「1%支援」どう見る
 2006年7月4日 北海道新聞朝刊


市民税の一部、選んだNPOに「1%支援」賛否が交錯「新しい公共」不明確
 2006年7月16日 朝日新聞朝刊


市民活動推進条例案「1%支援」賛否が拮抗札幌市がアンケート
 2006年8月2日 北海道新聞朝刊


市民活動を活発にする仕掛け「1%支援制度」実現を札幌で集会 賛成論相次ぐ
 2006年8月3日 北海道新聞朝刊


札幌市は試験導入を 税への関心高める好機
 2006年8月21日 北海道新聞朝刊


税金1%市民活動に 札幌のNPOなど支援制度実現へ声明
 2006年8月22日 北海道新聞朝刊


札幌の「1%制度」「民主的手法」に賛否両論―NPOは署名集め 市、導入に慎重
2006年9月8日 朝日新聞朝刊


札幌市「1%支援制度」断念 市長 費用対効果に問題>
2006年9月9日 北海道新聞朝刊


札幌市1%制度断念 市民団体は落胆 慎重派 「寄付」制度充実を>
2006年9月9日 北海道新聞朝刊(札幌圏)


「1%制度」札幌市長「導入しない」市民団体支援 寄付金で基金提案へ
2006年9月9日 朝日新聞朝刊


札幌「市民活動促進基金」の概要 当面1千万円目標 寄付と年会費の会員で
2006年9月12日 北海道新聞朝刊


札幌の市民活動促進条例素案 市議会に提示
2006年9月15日 北海道新聞朝刊

≫2006年11月29日 北海道新聞朝刊
 1%支援試験実施を実現する会上田市長に提言

2006年4月19日 北海道新聞夕刊
<税で市民活動を活発に「1%支援」提言に盛る条例検討会 来月、上田市長へ提出>

札幌市が本年度中の策定を目指す市民活動促進条例をめぐり、条例検討協議会は十八日夜の会合で、上田文雄市長への提言内容をまとめた。納税者の意思で市民税の1%分を市民活動の支援に充てることができる「一%支援制度」が提言の目玉で、五月十一日に上田市長に提言書を手渡す。提言は、特定非営利活動法人(NPO法人)など、市民活動の担い手が抱える「資金、場所、人材、情報不足」といった課題の解決に向け、必要な支援策をつくるよう求める内容。会合では、一%支援制度に異論も出たが、「市が決めている税金の使い道を、1%でも市民が決められるようになることが重要」といった意見が出され、盛り込むことで決着した。同協議会は、大学教授や一般公募の市民ら十人で構成。昨年八月から八月から八回にわたる委員間の議論や地域、企業との意見交換会などを行ってきた。委員長を務めた杉岡直人・北星学園大教授は「市民活動はまちづくりに不可欠であり、条例化で活動がさらに活発になれば」と話した。(志子田徹)

2006年4月20日 北海道新聞朝刊
<市民活動促進条例提言へ資金や人材支援狙い>

上田文雄札幌市長が本年度中の策定を目指す市民活動促進条例の検討協議会は、八ヶ月議論してきた提言内容を十八日に決めた。市民が希望すれば納税の際に市民税の1%分を市民活動の支援に充てることができる「一%支援制度」が目玉で、この制度が実現すれば全国でも三例目となる画期的な内容だ。提言のポイントをまとめた。提言の狙いは町内会や特定非営利活動法人(NPO法人)などの市民活動がまちづくりの推進力になっている現状を踏まえ、活動の担い手たちが共通して抱える「資金、場所、人材、情報」の不足を、いかに解消するかにある。最大の焦点だった資金支援策については、一%支援制度を盛り込むことで決着した。同制度は、納税者が税金の使い道を、行政自ら選べるようにすることで、市民活動を身近にすることを目指す。札幌市によると、この制度が実現すれば、道内の自治体で初めて、全国でも千葉県市川市、愛知県高浜市に続き三例目になる。ただ、検討協議会では、「市の財政が厳しい中では見送るべきでないか」といった慎重意見も出ており、議論は市議会での条例審議に引き継がれる格好だ。資金支援策としてはほかにも、市民や企業からの寄付の受け皿となる基金制度の設立や、寄付行為が市民や企業に浸透するように「寄付文化創造」の仕組みをつくることを盛り込む。活動場所の支援に関しては、学校の余裕教室などの利用拡大の必要性を指摘。また、JR札幌駅北口の「市民活動サポートセンター」など、既存の施設を有効活用するよう求めている。人材育成については、大学などとの連携による講座開催や、まちづくりセンターでの担い手発掘が重要―と言及。情報支援に関しては、行政や企業が行う助成制度や受託事業などの情報を集め、市民が入手しやすくするよう求めている。検討協議会は五月十一日に上田市長に提言する。市はこれを受け、今年中に条例案を作成し市議会に提案する方針だ。(志子田徹)

2006年7月4日 北海道新聞朝刊
<札幌市の市民活動促進条例案 「1%支援」どう見る>

札幌市の上田文雄市長が任期中の制定を目指す「市民活動促進条例」の検討協議会が今春、市長に提言した「1%支援制度」が論議を呼んでいる。納税者が自分の意思で市民税の1%分を市民活動団体の支援に充てることができる仕組みで、恵庭市も検討を始めている。民間非営利団体(NPO)などは強く実現を求めている一方で、専門家の間には異論もある。推進派のボラナビ倶楽部代表の森田麻美子さんと、財政学の立場で反対する神野直彦・東大教授に是非を聞いた。(志子田徹)


【賛成】 森田麻美子・ボラナビ倶楽部代表

―なぜ市民活動に支援が必要なのですか。
「今や行政だけでは住民のニーズに応え切れず、公共サービスをまかなえません。子どもの安全や老老介護など、新しくて幅広いニーズが次々に生まれている。こうした分野はNPOなどが活躍しています。行政にお任せでなく、自分たちで課題を解決しないと地域社会が崩壊しかねない、という危機感を持っています。ますますNPOが重要になっており、担い手の育成は急務です」


―1%支援制度は活動に役立ちますか。
「収入に見合う範囲の活動にとどまらず、ニーズに必死に応えようと背伸びして頑張っている団体が多いのです。1%でも税金を受けるようになれば、事業の安定や拡大につながるし、運営に責任感も強まる。チェックも厳しくなり批判にもさらされるでしょうが、NPOが育つためには嵐も肥料も必要です」


―納税者にはどういう意味がありますか。
「私たちの税金は、源泉徴収で気がつかないうちに徴収され、使い道も行政や議員が決めるため直接の関与はできません。でも、1%でも自分たちの意思で決めることができれば、一人一人が自分の税金を何に使ってほしいか、考える契機になると思います。残り99%の使途にも関心が向かうようになるのでは」


―市長や議員に税金の使途は任せられませんか。
「私たちは一票を投じた議員や首長に政策のすべてを白紙委任しているわけではありません。税金は市民が役所に預けているお金です。預けている人が、1%だけでもダイレクトに意思を反映できる道があってもおかしくないと思います」


―1%制度は非納税者が参加できないことに批判がありますが。
「例えば、税金を納めていない人も参加できるように、寄付の受け皿となる基金制度などを創設して組み合わせればいいでしょう。1%制度はまだ新しい仕組みですから、いろいろな工夫をすれば欠点は補えるはずです。大切なのは、NPOがどんな活動に取り組んでいるかを知る人が増えれば、地域にどんな課題があるかということにも、もっと関心が高まることが期待できるという点です。それこそが市民自治の第1歩ではないでしょうか」

【反対】 神野直彦・東大教授

―1%支援制度に反対していますね。
「民主主義の後退につながります。導入すればアリの一穴となって土手が壊れるように、崩壊の道をたどりかねない」


―厳しいですね。どうしてですか。
「納税者だけが市民団体を支援でき、納税していない低所得層には権利がないからです。財政は、払った人だけが使途を決めるのではなく、社会の全構成員が平等に権利を与えられ、議会などの手続きを通じて共同の意思決定をしなければなりません。民主主義の大原則です。誰も排除してはいけないのです」


―なぜ全員の参加が必要なのですか。
「人間は誰もが、かえがえのない能力を持っています。未来は誰にも分からないから、未来を選ぶときは全員が能力を出して最善の選択をしないといけない。一人のリーダーが決めるのではなく、皆で決めたほうが間違いが少ないでしょう。だから全員参加が必要です」


―たった1%でもダメですか。
「税は払った人のものではないし、払った額の多い少ないも関係ない、共同の意思決定に基づく強制負担です。納税した人だけの権利をつくると、裕福な人のみ政治参加できた制限選挙と同じになってしまう。高額納税者が使途をコントロールし、貧しい人を排除するようになれば民主主義は崩壊します」


―市民活動は支援しなくてもいいのですか。
「支援する必要があれば、誰も排除しないために補助金でサポートすればいい。議会などを経た正当なものですから。ただ、最近は行政が財政難や非効率を口実に、本来責任を持つべき分野まで民間やNPOに渡そうとしており、責任放棄の傾向が見えます」


―政治や行政に不信感があるからこそ1%制度が出てきたので
は。 「それは分かります。日本は今、市場経済ばかりが重視されて格差社会が拡大し、公正を求める民主主義は崩壊の危機にあります。絶望感がまん延していると言ってもいい。だからこそ全員に権限を与える民主主義を、ちゃんと機能させる努力をしなければならない。民主主義は選挙のときだけ使えるものではありません。普段から一人一人が共同の困難に積極的にかかわっていくことが求められているのです。」

1%支援制度 納税者が自分の個人市民税のうち1%分を、自らが希望する市民活動団体の支援に充てることができる仕組み。千葉県市川市が2005年度から導入し、全国的に注目を集めている。札幌では市民活動促進条例の諮問会議にあたる検討協議会が今年5月、上田文雄市長に同制度を提言。恵庭市も来春の導入に向け、検討を始めた。

2006年7月16日 朝日新聞朝刊
<市民税の一部、選んだNPOに「1%支援」賛否が交錯「新しい公共」不明確>

自分が納める個人市民税の1%分を、支援したいNPOなどの市民活動団体に提供できる「1%支援制度」の検討が札幌市で進む。多様化する市民サービスを自治体が一手に引き受けるのは難しい時代。制度の導入で、「新しい公共」の担い手としての市民活動を後押しする狙いだ。しかし、「新しい公共」とは何かがはっきりせず、市民の理解が得られる明確ではない。

ボランティア活動の担い手探しに取り組む情報誌「月刊ボラナビ」(札幌市)。森田麻美子代表がNPOで創刊したのは98年8月のことだ。市の広報紙や民間の求人誌は「掲載スペースがない」「採算が合わない」とボランティア求人の掲載には消極的だった。官も民も引き受けないが住民共通の利益となる仕事、つまり「新しい公共」としてスタートした。
 上田文雄市長は「市民自治の推進」が公約だ。「市民活動推進条例」の制定を掲げ「条例検討協議会」(委員長=杉岡直人・北星学園大教授)が5月に提言書をまとめた。「新しい公共」としての市民活動を支える具体策として盛り込まれたのが「1%支援制度」だった。NPOやボランティアの活動を想定している。
 道内のNPOは05年度で1011。00年度の6倍近くに増えた。その半分近くが札幌市に集中する。保健医療、福祉分野での活動を担うNPOが約4割と最も多い。企業が敬遠する事業を非営利のNPOが手がけるとなると、資金難は深刻だ。
 札幌市は03年末に835の市民活動団体を対象に「抱える課題」を調査した。「資金不足」との回答が55・4%と圧倒的に多く、「担い手不足」が39・8%で続いた。
 「月刊ボラナビ」も資金難に苦しむ。企業からの寄付を懸命に集めたが、05年度は約270万円の赤字だった。
 検討協議会では、資金難に苦しむ、NPOの実情を知る委員が「市民が税に興味を持つ」「市民が税に興味を持つ」「市民に選択肢を与えることで市民活動の前進につながる」と1%支援制度を提唱した。
 だが、「純粋な気持ちの寄付で支援すべきだ」「税での支援が受け入れられるほど市民活動は成熟していない」との慎重な委員も。 「活動を納税者に上手にアピールできた団体に資金が流れるのでは」との指摘も出た。
 札幌市の個人市民税の1%は約7億円。すべてが市民活動に振り向けられるわけではないが、厳しい財政事情を理由に市内部には「1%制度」導入に消極論も強い。
 寄付制度の充実による支援を主張する市幹部が少ないが、「新しい公共」の具体像がはっきりしないまま制度だけを導入しても、理解を得られるとは限らないのは同じだ。(綱島洋一)

2006年7月16日 朝日新聞朝刊
<全国初導入の千葉・市川市街づくり意識定着を目指す>

「1%支援」を全国で初めて導入した千葉県市川市では、まず支援を希望する団体を募り、学識経験者と市民で作る審査会で支援にふさわしい団体かどうかを精査する。支援対象団体が決まると市は団体が年度内にどんな事業を手がける計画かを広報誌で紹介。個人市民税を納めた市民は支援したい団体をひとつ選び、届ける。審査会はこれを集計し支援する団体と支援額を決める。制度をスタートさせた05年度の支援対象は81団体だった。06年度には98団体に増えた。支援を届けた納税者も06年度は6996件と730件増えた。個人市民税の1%は市川市では約3億円だが、06年度に「支援したい」と届けた納税者の1%分は約1519万円。少年野球チームが最も多く支援を集め、48万円が交付された。市川市の担当者は「市民がまちづくりを担う、との意識を定着させたかった」と話すが、支援を届けた納税者は全体の3%程度。野球チームが多くの支援を集めたことに疑問を投げかける意見もある。(綱島洋一)

2006年8月2日 北海道新聞朝刊
<市民活動推進条例案「1%支援」賛否が拮抗札幌市がアンケート>

札幌市の上田文雄市長が任期中の制定を目指す「市民活動促進条例」案をめぐり、札幌市は一日、一般市民を対象にしたアンケート結果をまとめた。市民活動を支援する条例の制定は七割以上が賛成し、行政の支援充実も八割以上が求めた。焦点である、納税者が個人市民税の一%分を民間非営利団体(NPO)など好きな市民団体の活動に回すことが選べる「1%支援制度」は、必要派と不必要派がほぼ同数で賛否が拮抗した。
 同条例に関しては、五月に諮問機関である検討協議会が「資金、情報、場所、人材」の四つの支援策が柱となる報告書を上田市長に提出。これを受けて、アンケートを六月下旬まで実施し、無作為抽出した約三千人から九百五十人が回答した。
 アンケート結果では、市民活動に参加経験がある人は37・4%にとどまり、六割以上が未経験。
 それでも、条例制定に賛成が71・1%、反対が13・8%で、必要派が圧倒的に多かった。
 報告書の目玉である資金政策の「一%支援制度」は必要35・7%、不要37・2%であまり差がなかった。他の資金支援策では、寄付の受け皿となる基金設置が必要50・4%、不要28・5%。寄付文化創造センター設置は43・6%が必要、36・9%が不要とした。一方で情報支援は84%、人材育成支援は75・3%、活動場所の支援は79パーセントが必要とし、資金援より求める意見が多かった。
 行政が支援計画を策定したり支援体制の整備を求める意見は84・2%に上り、大多数が行政の一層の支援を望んだ。市民活動の活性化に必要なこととしては「活動団体などの情報提供充実」が73%と最も多く、次いで「講座や研修会の充実」が57・8%。「資金提供や寄付を行う仕組みの整備」は18%にとどまった。
(志子田徹)

2006年8月3日 北海道新聞朝刊
<市民活動を活発にする仕掛け「1%支援制度」実現を札幌で集会 賛成論相次ぐ>

札幌市の上田文雄市長が任期中の制定を掲げている「市民活動促進条例」案をめぐり、焦点をの「一%支援制度」の実現を目指す民間非営利団体(NPO)や専門家らが二日札幌市内で制度について考える集会を開いた。同制度の問題点を踏まえつつも、市民活動を活発にする仕掛けの一つとして、同制度の実現を求める声が相次いだ。NPO推進北海道会議などの呼びかけで五十人が集まった。同制度は、納税者が自分の個人市民税の1%分を好きなNPOや町内会など市民活動に充てることが選べる仕組み。同条例の諮問機関である検討協議会が五月に市長に提出した報告書で提案したが、反発も強く議論になっている。恵庭市でも制度を検討している。集会では、北海学園大学の樽見弘紀教授らが賛成の立場から「市民活動はどんどん活発化するが、財源措置がないと尻すぼみになりかねない」と主張。これに対し、北大大学院生でつくる公共政策研究会の水沢雅貴代表は「カネによる市民活動への参加の仕組みは考える必要があるが、一%制度は非納税者が参加できないので、寄付制度の工夫でが現実的」と慎重論を展開した。これを受けた質疑では、出席者から「支援する仕組みはいくつあってもいい。非納税者が参加できる仕組みも別に考えればいい」などと賛成論が続いた。一方で「税金を求めるのはボランティアの趣旨に反するのでは」といった意見も出た。
市民活動を活発にする仕掛け「1%支援制度」実現を札幌で集会賛成論相次ぐ
札幌市の上田文雄市長が任期中の制定を掲げている「市民活動促進条例」案をめぐり、焦点をの「一%支援制度」の実現を目指す民間非営利団体(NPO)や専門家らが二日札幌市内で制度について考える集会を開いた。同制度の問題点を踏まえつつも、市民活動を活発にする仕掛けの一つとして、同制度の実現を求める声が相次いだ。NPO推進北海道会議などの呼びかけで五十人が集まった。同制度は、納税者が自分の個人市民税の1%分を好きなNPOや町内会など市民活動に充てることが選べる仕組み。同条例の諮問機関である検討協議会が五月に市長に提出した報告書で提案したが、反発も強く議論になっている。恵庭市でも制度を検討している。集会では、北海学園大学の樽見弘紀教授らが賛成の立場から「市民活動はどんどん活発化するが、財源措置がないと尻すぼみになりかねない」と主張。これに対し、北大大学院生でつくる公共政策研究会の水沢雅貴代表は「カネによる市民活動への参加の仕組みは考える必要があるが、一%制度は非納税者が参加できないので、寄付制度の工夫でが現実的」と慎重論を展開した。これを受けた質疑では、出席者から「支援する仕組みはいくつあってもいい。非納税者が参加できる仕組みも別に考えればいい」などと賛成論が続いた。一方で「税金を求めるのはボランティアの趣旨に反するのでは」といった意見も出た。(志子田徹)

2006年8月21日 北海道新聞
<札幌市は試験導入を 税への関心高める好機 >

納税者が自分の個人市民税の1%分を、好きな市民活動の支援に充てられる「1%支援制度」は是か非か。札幌市が導入の可否を検討している同制度をめぐり、市民の間で論議が起きている。自分で税の使途を決められれば市政にも関心が向き、“お任せ民主主義”脱却につながる可能性もある。問題提起の意味でも、札幌市は時限的に試験導入してはどうか。

1%支援制度は、希望者が自分の税金の一部を、支援したい市民活動団体に助成できる仕組みで、昨年、千葉県市川市が全国に先駆けて実施した。札幌市では上田文雄市長が制定を目指す「市民活動促進条例」をめぐり、原案を検討した有識者会議が五月、制度の導入を市民に提案した。
 最大の狙いは、資金不足に悩む市民活動の支援だ。財政難や市民ニーズの多様化で、行政だけで公共サービスが担えなくなっている中、行政のできないきめ細かなニーズに対応できる民間非営利団体(NPO)やボランティア団体は、札幌市内でも急増している。ただ、規模が小さく赤字体質の団体は多く「公共的なサービスを担うのだから1%でも税金を充てて支援すべきだ」との理屈には説得力がある。
 もう1つの狙いは、納税者が税金の使途に関心を持つきっかけにすることだ。税金がどう使われているか、市民の関心は高いとは言えず、行政に使い道を“お任せ”しているのが実情。もし1%でも使途を自分で選択できるようになれば、残り99%の使い道にも関心が向くようになるのでは、という問題提起だ。
 札幌市内のNPOなどでは、1%支援制度を求める動きが活発になっている。今月初めに実現を訴える集会を開いたほか、下旬から実現を求める署名を開始。同制度などをテーマに日本NPO学会が札幌市内でセミナーを開く予定もある。
 一方、同制度は、専業主婦ら非納税者が参加できない、税金は使途を個々の納税者が決めてはならない原則があるなど、問題点もはらむ。このため、札幌市が実施した市民アンケートでも賛否が拮抗(きっこう)、市も制度実現に消極的になっている。財政難の中、1%といえども渡す余裕はないという現実もある。
 確かに課題も多い。だが、1%支援制度のインパクトは市政を大きく変える可能性を秘めている。札幌市も出資団体などへのOB天下りなど、市民感覚とかけ離れた運営が目につく。行政による税金の無駄遣いは、納税者が税金の行方を監視しなければ防げない。
 まずは数年間、1%支援制度を試みることを提案したい。実験した上で問題点があれば改善すればいい。市民活動を盛り上げる仕組みの一つとして、税金への関心を高める起爆剤として、市は前向きに検討すべきだ。 (志子田徹)

2006年8月22日 北海道新聞朝刊
<税金1%市民活動に 札幌のNPOなど支援制度実現へ声明>

納税者が個人市民税の1%分を市民活動団体の支援に充てられる「1%支援制度」の実現に向けて札幌市内の特定非営利活動法人(NPO法人)などでつくる「1%指定制度を実現する会」が二十一日、札幌市役所で記者会見し、同制度の実現を願う共同声明を発表した。九月末まで声明に賛同する団体、個人を募った上で、上田文雄市長や市議会に要望する予定だ。
 同会はNPO法人のNPO推進北海道議会や札幌チャレンジドなど五団体で結成し、代表は北海学園大学教授の田口晃・同会議代表理事。1%の「支援制度」でなく「指定制度」と呼ぶことで、市民活動団体への資金支援の側面より、納税者が税金の使い道を指定できる市民参画の仕組みであることを強調した。
 声明では(1)自分が納める個人市民税の1%分をNPO法人やボランティア団体に充てられる仕組みの実現を願う(2)同制度が新しい公共の担い方になると考える(3)賛同する市民団体は活動内容の充実や会計の透明性を高める、の三点を表明。二十一日までに三十二団体と五十二個人が賛同した。
 1%制度は、札幌市が本年度中の制定を目指す「市民活動促進条例」の原案となる条例検討協議会の提言に盛り込まれた。五月に市長に提出され、導入の是非をめぐり賛否両論が起きている。記者会見で田口代表は「自分が払う税金が行政にどう使われているか実感が薄い中で、1%でも使途を自分で指定できれば納税意識が変わる契機になるはず。もっと市民の議論を深め広げたい」と強調した。
 声明賛同は、実現する会のホームページ(http://www.npohokkaido.jp/tax1)や郵送、ファックスで受け付ける。 問い合わせは事務局(ボラナビ倶楽部) TEL242-2042へ。(志子田徹)

2006年9月8日 朝日新聞朝刊
<札幌の「1%制度」  「民主的手法」に賛否両論―NPOは署名集め 市、導入に慎重>

自分が納める個人市民税の1%分を、支援したい市民団体に提供できる「1%支援制度」について、札幌市のNPOグループが賛同の署名集めを始めた。「納税者の意思を反映した直接民主主義的な手法」と力説するが、「非納税者の意向が反映されず、民主主義に逆行する」と批判的な意見もあり、賛否は割れている。札幌市も導入には慎重だ。(報道部・綱島洋一)

 「1%制度は納税者の社会参加と納税意識を向上させる、新しい市民参画制度だ
NPO推進北海道会議などが8月に立ち上げた「1%指定制度を実現する会」(代表・田口晃北海学園大教授)は、署名活動に合わせた声明で強調した。会の名称を「支援」ではなく「指定」制度としたのは、納税者が使途を決める重要性を強調するためだ。
NPOが制度導入に積極的なのは、深刻な活動資金不足がある。市民活動は「新しい公共」の担い手として期待されているが、市民からの寄付は思うように集まらない。
 一方、6月に市民グループの招きで札幌を訪れ、上田文雄市長らと討論した財政学者で東大大学院の神野直彦教授は、「1%支援制度は民主主義の根幹を覆す」と反対を唱える。
「非納税者や貧しい市民は黙っていなさいとなる。税の使途は皆で決めるという共同意思決定の原則に反する」
 支援制度は千葉県市川市が、05年度に全国で初めて導入した。支援団体を指定できるのは個人市民税の納税者だけで、主婦らボランティア活動の担い手の多くが制度に参加できず不満が残った。
 神野教授は「個々の納税者の意向で税の使途を決めると、『自分の税は軍事費に使って欲しい』などの動きにもつながる」。税で市民活動を支援するならば、「議会で論議して補助金として支出すればよい」という。
 8月末、1%支援制度を取り上げたNPOのセミナーで講演した、北大公共政策大学院の宮脇淳教授は「政策には作用と副作用がある。1%支援制度の副作用を議論するだけでなく、いろいろな政策を組み合わせるのが必要だ」と話した。
 実現する会も、寄付やボランティア活動に参加できる仕組みを合わせて作り、非納税者の「不公平さ」の解消を掲げる。
それでも札幌市は神野教授の見方に一定の理解を示し、1%制度には消極的だ。市幹部は「札幌市の個人市民税の1%は約7億円。制度が普及すれば財政負担が重くなる。税への関心を高めるのは、別の手法でするべきだ」という。
<ハンガリーは国税対象――発祥の地 納税者の30%が利用>
 1%支援制度はハンガリーが「パーセント法」として、96年に初めて導入を決めた。制度に詳しい笹川平和財団(東京)の前中欧基金事業室室長代行の茶野順子さんは、「この制度で市民が市民団体を応援するようになった」と話す。
 経済の自由化で、経済的な自立が難しくなった教会などを支えるために導入。スロバキア、リトアニア、ポーランドにも広がった。一方、米国では寄付による支援が主流で、この制度への関心は薄いという。
 市川市は個人市民税(地方税)が対象だが、ハンガリーは個人所得税(国税)。納税者の約30%が制度を利用する。
 保健衛生、福祉、子どもの教育、動物愛護など地域密着の活動をする団体が多くの支援を受けているが、茶野さんは「自らの活動が理解されて初めて支援を受けられる。1%支援制度があるからバラ色というわけではない」という。

《キーワード》
 ◆1%支援制度   札幌市の上田文雄市長が目指す「市民活動促進条例」制定に向けた「条例検討協議会」が5月、市への提言書の中で基金制度の創設とともに提唱した。市民活動を資金面で支える狙い。導入の是非については協議会でも賛否が割れ、両論併記での提案となった。

2006年9月9日 北海道新聞朝刊

<札幌市「1%支援制度」断念 市長 費用対効果に問題>


札幌市の上田文雄市長は八日の記者会見で、納税者が納めた個人市民税の1%分を指定する市民活動団体への支援に充てることができる「1%支援制度」の導入を断念することを明らかにした。事務経費などで年間約一億円がかかり、財政が厳しい中、費用対効果に問題があると判断した。1%支援制度は千葉県市川市が昨年、全国で初めて導入。札幌市では上田市長が任期中の制定を公約に掲げる「市民活動促進条例」案の原案を検討した有識者らによる条例検討協議会が、条例案の目玉として導入を提言していた。しかし、市の試算で、市民活動団体に四千万円が支出されるほか、人件費や事務経費で六千万円がかかることが判明。八月一日に結果をまとめた市民アンケートでは、制度について「必要」が36%、「不要」が37%と、賛否が拮抗した。上田市長は断念の理由について「市民活動支援に限定した財政支出は、市民の理解を得るのが難しい」と説明した。一方で市長は「市民活動を支える寄付文化を育てたい」と述べ、1%制度に代わる市民活動支援策として、寄付制度を新設する考えを表明。月々の給与の百円未満の端数を職場やグループごとに寄付する「端数倶楽部」などを市民に結成してもらい、その寄付を市民活動団体向けに積み立てる「市民活動促進基金」の創設を明らかにした。同基金への寄付は税の優遇措置が適用され、横浜市や後志管内ニセコ町など二十余りの自治体が同様の制度を設けている。

2006年9月9日 北海道新聞朝刊(札幌圏)

<札幌市1%制度断念 市民団体は落胆 慎重派 「寄付」制度充実を>

札幌市の上田文雄市長が八日、市民活動促進条例案への「1%支援制度」導入断念を表明したことで、導入を期待していた市民団体には「市は本気で市民活動を応援する気がないのでは」と落胆する声が広かった。一方、同制度には「非納税者の意向が反映されない」との批判も強く、「まずは市民団体への寄付制度の充実が望ましい」との声が出ている。(志子田徹)

 1%制度は納めた個人市民税の1%分を、指定する市民活動団体の支援に充てることができる仕組み。市は市長の公約である市民活動促進条例案に盛り込むかどうか検討していた。
 制度は特定非営利活動法人(NPO法人)やボランティア団体の注目を集め、八月末には、札幌市内のNPO法人などでつくる「1%指定制度を実現する会」(代表・田口晃北海学園大教授)が同制度の実現を願う共同声明を発表。今月末まで声明への賛同者を募っていた。
 ボランティア情報誌を発行しているボラナビ倶楽部の森田麻美子代表は「行政が(財政難などで)従来の公共サービスを担えなくなる中で、市民活動こそ新たな担い手。市はそれを真剣に考えていないのでは」と指摘。障害者の自立を支援している札幌チャレンジドの加納尚明事務局長も「1%制度は納税者の意思を反映する直接民主主義的な手法だったのに」と話し、導入断念を残念がった。
 一方、北大大学院生でつくる公共政策研究会の水沢雅貴代表は「1%制度は(主婦や低所得者ら)非納税者が参加できない欠点がある」と強調。上田市長が1%制度の代わりに進める考えを示した市民活動団体への寄付制度の充実に期待する。
 市は十四日の市議会財政市民委員会で、市民活動促進条例案を示す。
 二十日から始まる定例市議会で議論されるが、同条例案には最大会派の自民党を中心に批判が強く、提出時期は決まっていない。

財政負担の拡大を懸念 <解説>
 札幌市の上田文雄市長が「1%支援制度」の導入を断念したのは、市内部や市議会に市の財政支出が増えることへの懸念が強かったうえ、市民の間でも賛否が分かれているためだ。市長が新たに打ち出した「市民活動促進基金」は寄付が集まらなければ「絵に描いたもち」になりかねず、いかにして寄付しやすい仕組みをつくれるかが問われる。
 上田市長が断念理由の第一に挙げたのは財政問題。市の試算では既に導入している千葉県市川市と同じ方法で実施した場合、人件費や事務経費で六千万円がかかり、さらに1%制度によって市民活動団体に四千万円が支出される。結果的に計一億円の支出増となり、市長は「費用対策効果の点で問題がある」と判断した。
 だが、1%制度の意義は、市民活動団体への賃金支援だけでなく、納税者の税金の使途への関心を高めることにある。1%でも自分の税金の使途を選択できれば、残り99%の使われ方にも関心が向くはずだ。1%制度によって、市の予算編成と市議会の予算審議が本当に住民の意思を反映できているか、市民がチェックする機運が高まる可能性があっただけに、この点は課題として残る。
 月々の給与の百円未満の端数を職場やグループごとに積み立てて、市民団体に寄付する「端数倶楽部」など、新たな寄付制度の導入は市民団体も歓迎している。制度を市民活動の活発化にいかにつなげるか、市民を巻き込んだ議論が必要だ。
 (志子田徹)

2006年9月9日 朝日新聞朝刊

<「1%制度」
札幌市長「導入しない」
市民団体支援 寄付金で基金提案へ>

 自分が納める個人市民税の1%分を、支援したい市民団体に提供できる「1%支援制度」について、札幌市の上田文雄市長は8日の定例会見で、「当面、導入しない」との考えを明らかにした。14日に市議会に示す「市民活動促進条例」の素案には、税ではなく寄付による基金の設置を盛り込み、市民活動を資金支援するという。
 1%支援制度導入を見送る理由として、上田市長は「少子高齢化で税収が右肩下がりになる中、市民活動に特定した支出は理解を得るのが難しい。非納税者は加われない仕組みで、参加の窓口も狭い」などと述べた。
 すでに制度を導入した千葉県市川市では、制度の利用者は納税者の3%程度。札幌市でも同程度と想定すると、市民団体に提供される額は年間約4千万円になるが、制度の運用に人件費を含め6千万円程度の経費がかかるという。
 上田市長は「費用対効果の面で問題がある。制度が普及し、支援の届け出が増えると市の支出が増え、財政は厳しくなる」と指摘した。
 札幌市は1%支援制度に代わる市民活動の支援策として、横浜市が導入した寄付による基金づくりを採用する方針。この制度でも寄付する市民や企業は、支援する市民団体を指定することができ、税の優遇措置も受けられるという。
 具体的には、給与の100円未満を寄付する「端数倶楽部」の創設や、公共施設に募金箱を置く「ワンコイン募金」、インターネットの企業広告をクリックして募金する「ワンクリック募金」などの導入を目指すという

2006年9月12日 北海道新聞朝刊

<札幌「市民活動促進基金」の概要 当面1千万円目標 寄付と年会費の会員で>

 札幌市の上田文雄市長が任期中の制定を公約に掲げる「市民活動促進条例」案をめぐり、市は十一日、導入を断念した「1%支援制度」に代わる資金支援策の柱となる「市民活動促進基金」の概要をまとめた。基金原資は月々の給与の百円未満の端数を職場やグループごとに集める「端数倶楽部」などの「寄付制度」と、年会費を払う会員による「会員制度」で、当面一千万円を目標にする。1%制度と同様、寄付先を指定できる仕組みも検討している。(志子田徹)

 基金制度の人件費などを含めた事務経費は1%制度を導入した場合の半分の三千万程度と見込んでいる。
 自治体が創設した基金への寄付は所得税、法人税などで優遇措置が受けられるため、市は寄付への動機付けになると期待する。寄付制度の目玉は端数倶楽部で、旭川市の有志や富士ゼロックス(東京)など一部企業の有志らが実施しているが、札幌市は市役所、企業など市民に呼びかけて気軽に参加できる運動にする考え。
 また、大口寄付に名前をつける「冠基金」、ホームページ上の広告をクリックすると募金される「ワンクリック募金」、募金箱による「ワンコイン募金」を創設する。会員制度は、年会費を払った会員に市民活動の情報などを提供する。
 基金に集まったカネは、「市民活動促進委員会」の審査を経て、民間非営利団体(NPO)やボランティア団体、町内会といった市民活動団体に年に一、二回配分。助成を受けた団体は、市民へのPRや団体間の交流のため「市民活動フェスティバル」を行う。
 市は十四日の市議会財政市民常任委員会でこうした基金制度を説明する。市民活動促進担当課によると、類似の基金をつくった横浜市は年間千五百万円程度集めており「札幌でも一千万円程度は期待できる」としている。

<1%制度実現求め集会続々>
 札幌市が、納税者が個人市民税の1%分を市民活動団体の支援に指定できる「1%支援制度」の導入を断念した中で、同市内の特定非営利活動法人(NPO法人)などでつくる「1%指定制度を実現する会」は、なお同制度の実現を目指し、集会などを企画している。
 十五日午後六時から、同市中央区北五西六の札通ビル五階で「1%指定制度を考える―専門家を招いて」を開催。1%制度の手本となったハンガリーの「パーセント法」の専門家である茶野順子さんと、NPO税制に詳しい公認会計士・税理士の赤塚和俊さんが講演する。また、二十六日午後六時半からは同市北区北八西三の札幌エルプラザで「1%指定制度を考える集い」を行う。集会の参加費はともに五百円。
 同会は八月下旬に共同声明を発表し、今月末まで賛同者を募った上で、上田文雄市長に1%制度の実現を要望することを検討している。申し込み、問い合わせは事務局のボラナビ倶楽部TEL242・2042へ。

2006年9月15日 北海道新聞朝刊

<札幌の市民活動促進条例素案 市議会に提示>

  札幌市は十四日の市議会財政市民委員会で、上田文雄市長が任期中の制定を公約に掲げる「市民活動促進条例」の素案を提示した。上田市長が導入断念を表明した「1%支援制度」だけでなく、寄付意識を高める「寄付文化創造センター」の創設など、公募市民らによる「検討協議会」の提言の一部が盛り込まれなかった。素案は提言を踏まえ、市民活動団体に対する「資金、活動の場、情報、人材育成」の四つの支援を打ち出した。資金支援策では、1%制度の代わりに「市民活動促進基金」の創設を明記。基金の積み立ては寄付が中心で、市民活動団体への助成は市長の付属機関として常設される「市民活動促進テーブル」が審査するとした。  「寄付文化創造センター」は「ハコモノを新設するかのような誤解を与える」として見送った。また、場所の支援策として、提言にあった「まちづくりセンターと学校の活用」は、市内部に慎重論があることから「地域の公共施設など」との表現にとどめた。  委員会では1%制度の断念について、共産党と市民ネットワークが評価。民主党は市長の判断を尊重しながらも、資金支援で税の投入を検討するよう求めた。野党の自民党は条例そのものの必要性を疑問視し、公明党は「素案提出は時期尚早」と指摘した。  市は二十五日から十月二十四日まで市民の意見を公募した上で条例案を策定し、十二月か来年二月の定例市議会に提案したい考えだ。(志子田 徹)

2006年11月29日 北海道新聞朝刊
<1%支援試験実施を実現する会上田市長に提言>

札幌のNPO法人などでつくる「1%指定制度を実現する会」は、納税者が個人市民税の1%分を市民活動の支援に指定することが選べる「1%支援制度」の試験実施を札幌市に求める提言をまとめた。二十八に代表の田口晃・NPO推進北海道会議代表理事らが市役所を訪れ、提言を上田文雄市長に手渡した。実現する会は1%制度の導入を訴えるため八月に結成。制度実現を求めて署名を行い九十四団体、百六十七人から集まった。ただ、同制度は九月に上田市長が当面導入見送りを表明したことから、1%制度の背景となる考え方を整理し、上田市長への提言とした。提言の内容は、市民を公共の担い手と位置づけた上で、市民が公益活動を担うための資金を確保する必要があると指摘。寄付や基金設置では成果に時間がかかりすぎるなどとして1%制度の必要性を強調している。まずは既存の支援制度がないNPO法人などに限定して1%制度の試験実施を求めた。同制度を導入すれば税の使途に対する関心も高まり「おまかせ民主主義」の脱却につながることを強調している。上田市長は「市民が税をコントロールすることは大事であり、後々検討することも可能だろう」と述べ、今後も検討の余地があるとの考えを示した。(志子田徹)

   

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